昔ながらの住宅に多い押入れ。「収納スペースは十分あるのに、なぜか使いにくい」と感じることがあります。
押入れは布団や大きな荷物を収納するには便利ですが、洋服をハンガーに掛けたり、収納ケースを並べたりする場合には、奥行きや中段が使いにくさにつながることがあります。
しかし、使いにくいからといって収納スペースそのものを作り直す必要があるとは限りません。
既存の押入れを活かしながら、中段を撤去する、棚を追加する、ハンガーパイプを設置する、扉を変更するなど、必要な部分を修理・改修することで、現在の生活スタイルに合った収納へ変更できます。
今回は、押入れを使いやすくするリフォーム方法や、クローゼットへの変更を検討するときのポイントをご紹介します。

 押入れが使いにくくなる理由

一般的な押入れは奥行きが深く、中段によって上下に分かれた構造になっています。
布団を収納するには合理的な造りですが、洋服や日用品を中心に収納する場合には、この奥行きや中段がかえって使いにくくなることがあります。
たとえば、奥に入れた物が取り出しにくい、中段があるため丈の長い洋服を掛けられない、収納ケースを置くと上部に使い切れない空間が残る、といったケースです。
そのため、押入れのリフォームを考える際には、最初から「クローゼットに変更する」と決めるのではなく、現在何を収納していて、これから何を収納したいのかを考えることが大切です。

中段を撤去して縦方向のスペースを活用

中段を撤去すると、押入れ内部を上下に分けていた仕切りがなくなり、床から上部まで縦方向の空間を使いやすくなります。
丈の長いコートやワンピースなどを収納したい場合や、背の高い収納家具・収納ケースを設置したい場合にも有効です。
ただし、中段は単純に板を取り外せばよいとは限りません。押入れの構造や下地の状態を確認しながら撤去し、必要に応じて壁や床などを補修して仕上げます。
既存の押入れをできるだけ活かして改修することで、大掛かりに造り直さなくても、現在の生活に合わせた使いやすい収納スペースに変更できます。

ハンガーパイプを設置してクローゼットとして使う

押入れをクローゼットのように使いたい場合は、ハンガーパイプの設置が効果的です。
洋服をハンガーに掛けて収納できるようになるため、畳んで収納する必要がなくなり、必要な衣類を見つけやすく、出し入れもしやすくなります。
ハンガーパイプを設置する際には、掛ける衣類の量や重さを考慮し、十分な強度を確保できる位置に取り付けることが重要です。
また、押入れは一般的なクローゼットより奥行きが深いことが多いため、手前を衣類収納、奥や上部を季節物や使用頻度の低い物の収納にするなど、奥行きを活かした使い方もできます。

棚を追加して収納スペースを有効活用する

押入れは奥行きがあるため、棚を追加することで収納スペースをより有効に活用できます。
収納する物の大きさに合わせて棚の高さを調整すれば、衣類ケースや日用品、季節物などを整理しやすくなります。
また、固定棚だけでなく可動棚にすることで、収納する物が変わった場合にも高さを調整でき、使い勝手が良くなります。
棚を設置する際は、収納する物の重量を考慮し、下地や押入れの構造を確認したうえで十分な強度を確保することが重要です。
押入れの奥行きを活かしながら棚を組み合わせることで、限られたスペースでも収納量を増やすことができます。

押入れの扉を変更して開閉しやすくする

押入れの襖は、開けたときに左右どちらか半分がふさがるため、大きな物を出し入れするときに使いにくい場合があります。
そのような場合は、襖から折れ戸や開き戸などへ変更することで、開口部を広く使いやすくできます。
また、部屋の使い方によっては扉を撤去し、オープン収納として活用する方法もあります。
扉を変更する際は、押入れの寸法や周囲の壁、家具の配置、扉を開閉するためのスペースなどを確認し、生活動線に合った方法を選ぶことが重要です。
押入れ内部の改修と扉の変更を組み合わせることで、収納量を確保しながら、物を出し入れしやすい収納スペースに改善できます。

押入れをクローゼットへ変更する場合の注意点

押入れをクローゼットへ変更する場合は、見た目だけでなく、収納する物や使い方に合わせて内部の構造を考えることが重要です。
中段を撤去してハンガーパイプを設置する場合は、衣類の丈や収納量に合わせて高さを決めます。棚を組み合わせることで、上部や下部の空間も有効に活用できます。
また、押入れの中段や棚を撤去する際には、壁や床、下地の状態を確認し、必要に応じて補修や補強を行います。
扉を折れ戸や開き戸へ変更する場合は、家具や室内の動線に干渉しないかを確認することも大切です。
現在の押入れの構造を活かして必要な部分だけを改修することで、工事範囲を抑えながら使いやすいクローゼットへ変更することも可能です。

押入れリフォームで使いやすい収納へ

押入れは、中段の撤去や棚の追加、ハンガーパイプの設置、扉の変更など、必要な部分だけを改修することで使いやすい収納スペースに変えることができます。
必ずしも押入れ全体を解体して大掛かりなリフォームをする必要はありません。現在の構造を活かすことで、工事範囲や費用を抑えられる場合もあります。
「押入れの奥まで使いにくい」「洋服を掛けて収納したい」「収納量を増やしたい」など、現在の不便な点に合わせて改修方法を考えることが大切です。
住まいの修理サービスでは、押入れの部分的な改修からクローゼットへの変更まで、現在の状態やご希望に合わせた修理・リフォームに対応しています。